万国の労働者団結せよ!
発行者 現代社

東京都杉並区下高井戸1-34-9

革命的労働者協会
(社会党・社青同 解放派)

【解放 1020号 (2013/1/1) 《年頭論文》 】【 以下、無断転載・無断作成 】



はじめに
第1章 世界恐慌の深まりと反革命戦争の突撃
第2章 総翼賛化とファシズム的改編攻撃
第3章 2012年の闘いの地平と飛躍の課題 革労協の自己批判
第4章 朝鮮反革命戦争と対決しファシズム粉砕−プロレタリア権力闘争の飛躍へ
第5章 2013年の闘いの方針
第6章 恐慌−戦争・ファシズムと対決し、総「非正規」化・賃下げ攻撃を粉砕しよう
第7章 共産主義的労働者党建設、プロレタリア統一戦線−闘う共同戦線の建設、プロレタリア解放−全人民解放へ
第8章 同志中原虐殺報復−反革命革マルを解体・絶滅せよ
第9章 五同志虐殺報復−木元グループを解体・根絶せよ



第五章 2013年の闘いの方針

朝鮮反革命戦争への突撃粉砕、安保・米軍(・自衛隊)再編−名護新基地建設阻止、反戦・反基地・帝軍解体闘争に勝利しよう

 一〇年十一月二十三日、朝鮮南北砲撃戦が発生した。これ以降段階を画した朝鮮反革命戦争勃発の危機が進行している。一昨年十二月十七日には、北朝鮮金正日の死亡が発表され、米日韓軍は、ただちに非常配置についた。昨年四月十三日、十二月十二日には北朝鮮の「人工衛星」が打ち上げられた。帝国主義諸国は「ミサイルだ」「国連決議違反だ」と、さらなる経済制裁を主張している。確実に朝鮮反革命戦争の勃発が近づいている。まなじりを決した本格的権力闘争の飛躍をもってこれを粉砕しなければならない。

 野田連合政府による「武器輸出三原則の緩和」や「集団的自衛権」行使容認の動きや原子力基本法の「(原子力の利用は)安全保障に資する」という見直し(韓国では「日本核武装か」と報道されている)などの反革命戦争への突撃は、ファシスト安倍を首班とする自公連合政府の誕生によっていっきょに弾みがつけられようとしている。

 九月十一日の野田連合政権による釣魚台の「国有化」をもって排外主義・差別主義煽動が段階を画して組織化された。日帝・海上保安庁は、出動できる巡視船の半数にあたる五十隻を釣魚台周辺に集中し、中国の国家海洋局の監視船や農業省の漁業監視船と対峠している。その後も中国船が「領海侵犯」したとして海保巡視船と中国監視船と一触即発の状態が続いた。

 この過程で右翼ファシストなどが反革命テロルをもって突撃を開始している。

 差別主義・排外主義攻撃との闘いの柱は、帝国主義軍隊との闘い、ファシストとの闘いとなる。逆に言えば、差別主義・排外主義と闘う階級的革命的内容が欠落してはこの闘いに勝利しえないことを肝に銘じる。

 十二月総選挙で自民は単独過半数を獲得し、「日本維新の会」も民主と括抗した。圧倒的な改憲勢力が誕生した。日帝の戦争突撃は最後のステージに登りつつある。しかし、すべては議会外の実力闘争が決する。右巽ファシストとの攻防が決定的になる局面が到来しっつある。

 いまこそ闘うときだ。全国で反軍・反基地闘争に決起しよう。闘う沖縄労働者人民と連帯して安保粉砕、日米帝国主義軍隊解体、米軍・自衛隊基地解体の闘いに全力で決起しよう。本格的権力闘争を闘いとり、「有事」・改憲攻撃粉砕、安倍政府打倒に進撃しよう。

市東氏農地強奪阻止−廃港決戦勝利、全国から三里塚へ

 一二年三里塚は、市東氏宅周辺で「第三誘導路」工事が強行され、千葉地裁では市東氏農地強奪粉砕の裁判闘争が続けられてきた。「第三誘導路」は三月末には供用が開始されようとしている。行政訴訟・農地法裁判では、裁判長多見谷が早期結審し、農地強奪の判決を出そうと画策している。反対同盟と全国の労農水「障」学−全人民は、三里塚闘争つぶし・反対同盟つぶしの攻撃に連帯・共同の闘いを全力で貫き闘いぬいてきた。

 一三年三里塚は、市東氏農地(強奪阻止)決戦の年となる。一二年の闘いをひきつぎ、さらに反対同盟との連帯・共同−団結を強め、現地攻防を強化し裁判闘争に勝利しよう。決戦勝利にむけ、日帝政府・空港会社による「完全空港」化を阻止しよう。

 野田民主党が衆院選で大敗し、安倍自民党が圧勝した。「第三極」などと称して「維新」がブルジョア議会に政治勢力として登場した。「反原発」「護憲」派的流れは、連体として議会内政治勢力としては結集しきれていない。〈反革命戦争とファシズム〉にむけた流れが、加速している。さちに権力は、治安弾圧を強化し、「階級闘争撲滅」をねらっている。こうした時代に四十七年の歴史を背負って〈反戦・反権力・反核の砦=三里塚〉が、日帝権力の事まにたちふさがっていることが決定的に重要なのだ。「国策」=空港建設と実力で対決してきた三里塚闘争と反対同盟、〈三里塚・組対法決戦〉−組対法攻撃をうち砕いてきた闘いが合流し、三里塚にかけられた攻撃を真正面からうけてたちはね返し、決戦に勝利しよう。

 第一の闘争課題は、市東氏裁判闘争に総決起し、早期結審−判決を実力でうち砕くことだ。十一二二萩原事務局次長の第一回目渾身の証言をひきつぎ、本年二・四萩原氏第二回目証言、二・一八市東氏本人尋問へ、千葉地裁包囲・弾劾の徹底した闘いをたたきつけ早期結審−判決粉砕へ総決起しょう。

 第二に、市東氏農地強奪阻止にむけて、決戦態勢を強固にうち固めていくことだ。

 三里塚・木の根全国共闘を強化・深化−拡大し、労農水「障」学−全人民の総決起を実現していくことだ。七一年東峰十字路戦闘(三警官せん滅)と大木よね氏の闘魂−徹底非妥協の闘いをひきついで、実力闘争・武装闘争と革命的労農水「障」学−全人民共闘の力で、決戦に勝利しよう。

 第三に、〈反革命戦争とファシズム〉への突撃を三里塚かちうち砕いていくことだ。安倍連合政府による労働者への合理化排外主義・戦争動員へむけた攻撃をはね返そう。安倍連合政府を打倒しよう。福島・沖縄・三里塚の連帯を強め、「反原発」「日米安保粉砕」を闘おう。TPPを粉砕しよう。

 右翼ファシストを撃滅し、反革命革マルを解体・絶滅しよう。五同志虐殺に報復し、反革命木元グループを解体・根絶しよう。

 反対同盟は、一三年新たな決意で決戦にたちあがろうとしている。反対同盟と連帯し、決戦勝利−空港廃港へ進撃しよう。三月三里塚全国集会への労農水「障」学の仲間の総決起を実現しよう。ともに闘おう。

オスプレイ撤去−新基地建設阻止の闘いに結びつき沖縄人民解放闘争の前進を

 一三年は、昨年の闘いをひきついで年頭からオスプレイ撤去、名護新基地建設阻止をめぐる日帝国家権力と沖縄労働者人民との一大激突として幕をあける。

 沖縄労働者人民の闘いは、昨秋のオスプレイ配備強行と訓練強行に対し、基地ゲート前での連日の闘いを継続し、安保体制の根幹を揺さぶる闘いへと発展しようとしている。

 総選挙終了と同時に、野田が自民主導政府へのひきつぎとばかりに、「アセス補正書」を提出すれば、安倍晋三は「辺野古移設」方針をうち出した。知事仲井真は、こうしたなかで「公用水面埋立法を満たしているかで判断する」と沖縄労働者人民の闘いの圧殺をもくろんでいる。オスプレイのための高江へのヘリパッド建設攻撃が激化している。

 選挙期間中は、北朝鮮の人工衛星打ち上げを口実にした臨戦態勢−PAC3の沖縄配備(沖縄島、石垣、宮古)により文字どおり沖縄全域を戦争態勢下においた。まさに今回の衆院解散−総選挙が、戦争遂行のためにはどちらが(「本土」)労働者人民−沖縄労働者人民の闘いを圧殺できるかをめぐつておこなわれたことを象徴するような事態が進行した。

 自衛隊は、沖縄労働者人民の闘いによって頓挫した「釣魚台奪還」を想定した上陸訓練について、在沖海兵隊が在沖米軍基地や沖縄周辺で実施する水陸両用訓練に参加すると明らかにした。また一三年一月十五日からは米海兵隊と陸自の訓棟をカリフォルニアで実施し自衛隊がオスプレイに乗ることも明らかにされている。

 反革命戦争出撃拠点として〈基地・沖縄〉の再編・強化がいっきょに進行している。しかしこれを阻む頑強な沖縄労働者人民の闘いが存在する。一二年の闘いは、文字どおり敵日帝国家権力を追いつめた一年であった。その一つは、十数年におよぶ辺野古での闘い、そしてオスプレイ配備をめぐる身体を張った闘いとして日米安保体制の根幹をつき崩す闘いとしての発展である。「返還」以降、沖縄労働者人民は新たな基地建設を許さずつぎつぎと破産に追いこんでいった。こうした闘いをひきつぎ頑強に闘いぬく沖縄労働者人民の闘いに結びつき、闘いぬこう。われわれにとって第一の課題は、現地における闘いの強化である。同時に在「本土」沖縄労働者人民との連帯・結合である。

 その二つに、天皇攻撃、新たな同化・皇民化攻撃と対決し、〈新たな沖縄戦〉強制と対決してきた闘いである。昨年十一月沖縄労働者人民は、「海づくり大会」の本質を暴露しつつ、アキヒト来沖−列席と対決し、天皇のもとへの反革命国民統合を完全に粉砕した。「復帰四十カ年」攻撃=新たな同化・皇民化攻撃と対決すべく、実践と討論を積み重ね、「復帰運動の総括」として「天皇制との対決の鮮明化」をうち出してきた。この闘いと徹底して連帯していこう。

 一二年十一月アキヒト来沖は、久米島への初上陸−皇軍による沖縄人民虐殺・朝鮮人虐殺の抹殺・否定をとおした天皇(ヒロヒト)の戦争責任の最終的居直り・抹殺を攻撃の核心としたものであった。沖縄労働者人民は「返還」以降、沖縄戦の実相を抹殺する日帝の攻撃と対決してきた。住民虐殺、「集団自決」の強制の否定・抹殺などの教科書攻撃は継続している。〈基地・沖縄〉との闘いは、同時に天皇制との対決を不可避とすることを、この間の沖縄労働者人民の闘いが示している。

 ここをめぐり沖縄労働者人民と日帝国家権力の激突が開始されようとしている。

 オスプレイ撤去−普天間基地解体、辺野古・高江への新基地建設阻止の闘いはじめとした沖縄労働者人民の闘いとガッチリと結びつき、〈安保粉砕・帝軍解体・基地解体−天皇(制)を頂点とする日帝国家権力解体、沖縄ソビエト樹立を一環とする日本「本土」(ヤマト)沖縄つらぬくプロレタリア・ソビエト権力樹立、プロレタリア解放−沖縄人民解放〉に進撃しよう。

狭山闘争の歴史的勝利から 部落の根本的解放ヘ

 一二年水平社結成九十周年を経て、部洛解放運動は新たなべージを切りひらいた。

 第一に、不屈の解放戦士石川一雄氏が発した三・一一戦闘宣言である。一二年三・一一の浦和地裁内田「死刑」判決糾弾の闘いは、戦闘的に闘いとられた。福島など被災地の労働者人民の闘いと連帯すべく闘いとられた現場で、石川氏は「死刑判決を下した浦和地裁内田武文を糾弾しなくてはならない。…どなたか鉄砲玉になってほしいくらい」と発言した。

 発せられた戦闘方針、「今年中に決着をつけなければならない」というつきつけをうけとめ、なんとしても狭山闘争の歴史的勝利をかちとろう。石川氏に超長期の拘禁を強い、「仮釈放」下、国家権力による再収監攻撃を許しているわれわれの力不足を自己批判しつつ、差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒の闘争基調を現実にたたきつけていこう。石川氏の東京高裁前行動に連帯しよう。権力に報復しよう。

 第二に、水平社九十周年は、深まる世界恐慌のなか、革命情勢がますます煮つまるなかでむかえられた。最初のプロレタリア革命がロシアで勝利し、労働者人民・部落大衆が鼓舞され、共産党が結成された。帝国主義ブルジョアどもは反革命干渉に出、一九一八年シベリア出兵を強行。戦争を金儲けのチャンスとした商人資本のコメの買い占めが全国の労働者人民の生活苦と怒りを深めた。米騒動を警察力では抑えきれず、軍隊が出動した。米騒動では、部落大衆はもっとも戦闘的組織的に地域ぐるみで闘った。水平社は、軍隊に対する糾弾、差別裁判に対する糾弾、ファシスト国粋会との闘い、朝鮮の被差別民との連帯などを闘い、「鉄の労農水同盟」は、労働争議、小作争議を闘い、帝国主義による戦争突撃を阻んだ。

 しかし日帝足下の労働者人民は、十五年戦争を許した。プロレタリア革命派は、この歴史を教訓とし、差別主義・排外主義との徹底した対決、プロレタリア国際主義の貫徹、そして、全世界の階級闘争があたりまえにふみこんできた本格的軍事を体得した本格的権力闘争路線を貫徹しなくてはならない。戦争突撃を内戦−蜂起・革命で粉砕する。ファシズムをプロレタリアのコミューン・ソビエト運動で粉砕する。衆院選での民主党の敗北は、こえ・社民の破産を刻印し、狭山集会で増えつづける黄色ゼッケンは戦闘的階級的部落解放運動の力強さを示している。そこにこたえよう。

 第三に、一二年組対法決戦を勝利的に闘ったわれわれは、部落差別をめぐる自己批判を貫徹するなかで、部落大衆との新たな結合を果たすべく闘った。「解決」ではなく部落の根本的解放−プロレタリア解放のその日まで、背負う闘いとして今後も闘う。この闘いは、戦後部落解放運動が狭山闘争とともに闘ってきた同対審−特措法攻防を革命的に転換していく闘いでもある。部落解放運動とプロレタリア解放運動の結合を、われわれはなんとしてもやりきる。賃労働と資本の絶対的矛盾を根底から突破する闘いのなかでこそ、部落の根本的解放は可能である。ブルジョア国家権力との徹底した対決−打倒の先にしか部落解放はない。

 〈三里塚・組対法決戦〉を闘い、本格的権力闘争を担うわれわれこそが、しかし、真撃に労働者人民・被差別大衆から学びながら、敵との最前線で闘うのである。再収監攻撃を粉砕する思想、「石川の命 わが命」の思想に学び、「このまま死んでも敗北ではない」思想との結合を深めよう。「正規」−「非正規」、「本工」−「臨時工」−「寄せ場」・野宿労働者を貫き、被差別大衆の立場にたつ労働者階級の巨大な隊列とともに闘おう。

 「プライバシー」を理由に証拠を開示しない検察に対して、石川氏は「『フライバシー』を問題にするのなら、事件当時、被差別部落に対する差別的集中見込み捜査を行い、どれほど被差別部落の人たちの人生を踏みにじったかを先ず明らかにすべき」(一三年新年アピール)と糾弾している。狭山決戦を決戦として、〈三里塚・組対法決戦〉、沖縄−福島と結びつけて闘おう。天皇Xデー攻撃を粉砕して闘おう。

 結婚差別による部落民虐殺、マスコミでの部落差別キャンペーンが継続している。ファシスト「在特会」の差別敵対を実力で粉砕しよう。「冤罪も悪魔の宣告気付かぬ無知 怒り止まぬ 浦和の地裁」と石川氏が訴える部落差別の根深さを、われわれ自身が身に刻もう。解放派結成以来の闘いの総括をかけ、内部糾弾闘争路線の深化をかちとろう。木元グループを解体・根絶し、三鷹事件を利用する反革命革マルを絶滅しよう。

〈共闘共生〉をうち鍛え、戦時「障害者」差別・抹殺攻撃を粉砕しよう

 脳死下の臓器移植は、「出生前遺伝子診断」や「尊厳死」「安楽死」の推進とともに、人の命を「生きるに値する命」と「生きるに値しない命」に選別し、差別・抹殺していく攻撃としてある。一〇年に改悪−施行された「脳死−臓器移植法」は、本人の臓器提供意思が確認されなくても家族の同意で提供できるとし、十五歳未満の人からの捏供を可能とした。その第一例目は昨年四月、新潟県内の男子からの移植であったが、日本臓器移植ネットワークは、臓器提供病院、少年の年齢、救命治療の内容などいっさいを秘匿している。事実の隠ぺいと救命治療の切り捨ては「脳死−臓器移植」の出発点からの一貫した実態であり本質である。一方で「尊厳死法制化を考える議員連盟」は、「尊厳死を求める人たちにとって脳死判定はその意思の具現化の手段でもある」と述べ、「尊厳死」法制化につき進んでいる。こうした攻撃は、ナチス支配下の「病者」「障害者」大量虐殺への道である。戦時下の「障害者」差別・抹殺攻撃を粉砕しよう。

 〇五年七月に「医療観察法」の施行が強行されて以降、すでに一千五百名以上の「病者」が全国二十八カ所の保安処分施股に隔離収容され、治安弾圧のもとで判明しているだけで強制入院中の「病者」三名、通院中の十四名もが自殺に追いこまれている。昨年七月には、大阪地裁が、殺人事件に問われた被告に対する裁判員裁判で、被告が「発達障害」であることを理由に「再犯の恐れ」を強調し、「許される限り長期間刑務所に収容する」として、求刑の十六年を上回る懲役二十年の判決をうち下ろした。これは一般刑法における保安処分攻撃である。保安処分は、すべての「病者」を地域・社会から差別排撃−抹殺していくものであり、これを突破口に全労働者人民に対する監視と分断弾圧へとつき進む治安弾圧の要である。闘う「病者」「障害者」を先頭に保安処分攻撃をうち砕こう。宇都宮病院糾弾闘争をともに闘いぬこう。

 昨年十一月三十日、福岡高裁は組対法弾圧裁判において、東署一三四号同志に対し、控訴棄却の反革命差別有罪判決をうち下ろした。われわれはこれを徹底弾劾する。判決は、金銭を介しなぃ介護=「障害者」とともに差別と闘う〈共闘・共生〉の介護闘争を「犯罪」とする、「障害者」差別虐殺宣言にほかならない。しかしすでに、裁判所の車イス「障害者」傍聴制限に徹底した実力糾弾を闘いぬいた「障害者」を先頭に、絶対法弾圧−差別弾圧への断固たる反撃が、地域で生きぬく闘いとして開始されている。この闘いに学び結びつき(共闘共生)の内容をさらにうち鍛えよう。

 組対法弾圧との闘いは、同時に、獄中弾圧との闘いの場でもあった。福岡拘置所において獄中同志たちは、当局の「病者」に対する医療の切り捨てや、これに当然の抗議をする「病者」への「保護房」隔離と暴行・虐待の限りを実際に見聞きするなかで、監獄解体の闘いと一つのものとして「病者」差別糾弾、「保護房」撤廃の闘いに決起してきた。宮城刑務所では、当局による六年にもわたるすさまじい差別虐待・暴行・「保護房」隔離に対する平田三男氏の決死のハンストが闘いぬかれている。こうした闘いのなかから、いま「保護房」撤廃の闘いへの力強い結集のよびかけがなされ、病者」の仲間から「絶対に『保護房』粉砕の闘いをやろう」という決意が表明されている。保安処分攻撃粉砕と一つのものとして「保護房」撤廃へと闘いぬこう。

 三里塚決戦にむけて闘う「障害者」から、市東孝雄氏の農地を死守する実力闘争・武装闘争に先頭で身体を張って闘うという断固たる決意が発せられている。この決意をしっかりとうけとめ、三里塚決戦勝利へと闘いぬこう。

 「障害者」差別襲撃、「病者」差別虐殺を居直る差別主義反革命木元グループを解体・根絶しよう。

 われわれは、以上の闘いの一切をかけて、われわれ自身の闘いと団結そのものの差別性が問われている課題の自己批判と克服−突破に全力を尽くす。

元「慰安婦」の糾弾決起に 差別敵対する安倍・橋下・石原を許すな、闘う女性への排撃を粉砕し闘い生きぬこう

 十二月十六日の衆議院総選挙の結果、自民党は単独過半数を制し、新たに登場した「日本維新の会」は、大幅に議席を減らした民主党に迫る第三党となった。小選挙区制強行でもくろんできた国会内の改憲・戦争突撃勢力の席巻が現実のものとなった。安倍は早くも総理就任前から「辺野古移設」「原発再稼動・新設」を言い放ち、沖縄や被災者人民を先頭とする大衆的実力阻止の闘いの破壊を宣言し、いっきょに「有事」・改憲攻撃に突撃しようとしている。「首相指名は安倍に投票」と口走った橋下−維新の会に端的なように、総与党化ともいうべき事態のなかで、まさに戦争とファシズムに突撃する翼賛国会がはじまろうとしている。改憲論者、ファシストの横行は、女性差別主義の横行であり、闘う女性への差別憎悪をもった排撃への突撃である。新たな決意をもってこれと全面的に対決し粉砕しよう。翼賛議会を突破する大衆的実力闘争を構築しよう。

 日帝の戦争責任を「自虐史観」と隠ぺい・否定し、戦争・天皇賛美の教育「再生」を強行してきた安倍は、皇軍「慰安婦」問題の隠ぺい・否定の急先鋒である。二〇〇〇年、天皇に有罪判決を下した「女性国際戦犯法廷」についてのNHKの報道内容に圧力をかけ改ざんさせた。軍の関与と強制性を認めた「河野談話」(一九九三年)を、首相時の〇七年閣議決定で「強制連行を示す資料はない」と否定しさった。そして、韓国李明博の独島上陸と天皇、「慰安婦」に関する発言に、差別主義・排外主義煽動・襲撃が激化するなかで、安倍の閣議決定をもとに「証拠があるなら出せ」と言いたて、「日韓関係をこじらせる最大の元凶」として「河野談話」を否定したのが橋下と石原である。昨年、元「慰安婦」を強いられたハルモニたちの水曜デモ一千回を期して、韓国の日本大使館前に建てられた少女像の撤去を要求した野田も変わるところはない。

 「河野談話」は、元「慰安婦」を強いられた女性たちの揮身の糾弾決起のなかでひきだしたものだが、国家責任はあいまいなままで、謝罪と賠償を求めた裁判はすべて棄却された。教科書からもすべて削除された。そしていま、その「河野談話」すら否定し、なんとしても軍の関与、強制性をなかったことにしようとするすさまじい攻撃がおこなわれている。これは戦争賛美、天皇賛美と一つのものであり、新たな戦争突撃である。安倍や橋下、石原がそれを煽動し、「在特会」ら民間ファシストが差別憎悪をあらわに突撃している。絶対に許さない。

 去年八月、オスプレイ配備強行阻止の全島あげた怒りがうずまく沖縄で、またもや米兵による女性への暴行が発生した。戦争と基地、ひたすら殺す訓練に明け暮れ、戦場にたたきこまれる兵士−それこそが性暴行と人民虐殺を生みだす。安倍は日米同盟の強化、「国防軍」、辺野古移設を強行し、沖縄へのじゅうりんをさらに激化しようとしている。徹底対決しよう。

 天皇訪沖阻止闘争を目前にした十一月一五日、神奈川県警は「反社会的勢力」という「身分」を隠してアパート契約をしたとして「詐欺」容疑をでっちあげ、女性同志を逮捕した。この弾圧を口実に県警主導でのアパートや職場からのたたき出しがもくろまれた。「闘うことを『反社会勢力』というのなら、胸をはって闘いぬくまでです」と言いきる同志を先頭にいくつもの反撃戦をたたきつけ、排撃のもくろみを粉砕した。闘う女性への差別憎悪に満ちた排撃を許すな。

 総「非正規」化、総貧困化がすさまじく進行している。安倍の財界直結の金融緩和政策、増税は、資本へのばらまきと「生活保護」など「社会保障」の引き下げとなってこれに拍車をかけるにちがいない。「非正規」が半数を超え、ダブルワークでも食えない低賃金の女性労働者はこの直撃にさらされる。「負けてたまるか」−職場で、地区で、これ以上引けないギリギリの場から結びつき反撃にたとう。闘いぬくことで生き延びよう。

 恐慌の深刻化と戦争・ファシズムへの突撃は、階級支配の激化−差別の再編・強化として労働者人民の分断支配をもっておそいかかる。差別を見ぬき許さない闘いと団結がより深刻に問われる。被差別の痛みと怒りをわがものとしようとする格闘をもって差別する側に組織されることと対決していくこと。それぬきに差別と闘うことはできない。女性労働者自身がそれを肝に命じ、また男性労働者につきつけていくことをとおして、階級的革命的女性解放闘争を構築しよう。

破防法攻撃−組対法弾圧との死闘戦にたて

 〇八年五・一三弾圧での組対法適用は粉砕された。一九九〇年天皇決戦をひきつぎ闘う革労協−プロレタリア統一戦線に対して、国家権力は恐怖と憎悪をもって弾圧とスパイ攻撃を集中し壊滅しようとしたが、できなかった。だから国家権力は満を持して組対法弾圧にふみこんだ。獄中と獄外公然と非公然が革命的に密集して闘いぬいた。「組対法攻撃と闘う会」が形成され、警察・裁判所・監獄に対する大衆的・戦闘的な闘いが絶えることなく実現された。この国家権力との激突戦で何が明らかになったのか。それは敵がどれほど強大であろうと「闘えば勝てる」ということだった。

 われわれは〈三里塚・組対法決戦〉をひきつぎ新たな闘いに突入する。必ず組対法弾圧の担い手どもに報復しよう。三・一戦闘を超える武装闘争、蜂起−革命命戦争に発展していくストライキ・デモ・ゲリラを実現しよう。ファシスト、革マル、木元グループにせん滅戦をつぎつぎにたたきつけよう。こうした闘いの爆発は、必ず労働者人民に波及する。それに恐怖する国家権力が「第二、第三の組対法弾圧」にふみこんでくることをとらえて離さず〈三里塚・組対法決戦〉をこえる死闘戦を炸裂させよう。

 治安弾圧は、工場・職場や街頭・地域での資本・国家権力・ファシストとの攻防が階級的・革命的に闘われ、そこがまさに階級闘争の戦場となりプロレタリア革命にむかうことを恐れて凶行される。それが基本だ。したがって獄中と獄外が共同の力を形成して弾圧をおこなう警察・検察・裁判所・監獄に進撃する闘い、徹底非妥協の完黙−非転向闘争、攻勢的獄中闘争を炸裂させるとき、そこは階級闘争の戦場と化す。この闘いはまた工場の闘い、街頭・地域での闘いに逆流する。これを国家権力はもっとも恐れる。警察・監獄との闘いから革命の火の手をあげようではないか。それはまったく可能だ。福拘の獄殺テロとの闘い、「保護房」弾圧との闘いは、全国の拘置所・刑務所の獄中者に波及し深く浸透していっている。そして何よりも宮城刑務所で獄殺攻撃を受け、決死の「餓死闘争」を闘う平田三男氏と闘いで結ばれた。それはなぜか。福拘での闘いが一過性のものではなかったからだ。その獄中闘争が監獄支配の二十四時間三百六十五日と徹底対決し、その支配秩序を破綻させていく質をもって闘われたからだ。

 また監獄のなかの保安処分房である「保護房」撤廃の運動が開始されようとしている。いま、日本階級闘争が「常識」としてきたことを革命的にひっくり返す闘いが開始されているのだ。この闘いを警察・検察・監獄・裁判所解体へと飛躍させるために〈三里塚・組対法決戦〉で実現した「取調べ」との闘い、「公判前整理手続き」との闘い、獄中闘争の総括が、出獄者と獄外で闘った者との共同でおこなわれている。〈三里塚・組対法決戦〉で形成された戦闘力・団結力・戦意(思想)を相互に検証しうち固め飛躍させるための作業だ。われわれは、この共同での総括が差し迫る三里塚決戦の力となり、宮刑の平田氏と結びつく力となり、「保護房」撤廃−監獄解体を闘う力となっていると誇りをもっていえる。

 ファシスト安倍が首相となった。安倍は革労協だけでなく三里塚の闘い、沖縄の闘い、反原発の闘い、争議・労働運動などあらゆる闘いを壊滅する戦時治安弾圧を猛烈にかけてくるだろう。「新たな捜査手法」粉砕の闘い、「共謀罪」再上程を阻止する闘い、「公判前整理手続」粉砕の闘い、警察・監獄での拷問・獄殺テロ下手人に報復し、治安弾圧機構を解体する闘いを強化しよう。

 監視カメラを活用した国家権力の監視、追尾、捕捉、破壊攻撃を粉砕する非公然・非合法展開力を強化しよう。革命党への破防法攻撃、戦闘的大衆組織−拠点への弾圧を粉砕する革命的共同を形成しよう。

 「反社会的勢力」である身分を隠してアパート契約をしたとし、それが「詐欺」だという十一・一五弾圧が凶行された。闘う労働者を地域や件居、職場からたたき出そうとするすさまじい攻撃だ。神奈川県警や横須賀簡裁、産経新聞などへの反撃戦が連続して闘われた。国家権力は闘う者を「反社会的勢力」と規定して排撃する攻撃を全面化しようとしている。この攻撃を徹底的に粉砕しよう。

安倍、維新らファシストの突撃をうち砕き、日帝の天皇(制)攻撃を粉砕しよう

 ふたたび首相の座についた安倍は、「(前回)首相として在任中に靖国参拝ができなかったのは痛苦」と言い、さらに階級闘争の激動に耐えきれず、反革命戦争にふみこむ決断ができなかったことや全有産階級を統合する力がなく内閣を放り出したことを総括し、より徹底した反革命として登場することを宣言している。安倍は、「首相としての靖国参拝」強行を公約としてうちだした。「慰安婦」の存在を認めた「河野談話」の否定、今年は先送りを決めたが政府公認の「竹島の日」の制定の画策などと一体となった「首相の靖国参拝」の公約は朝鮮・中国−アジア人民に対するまっ向からの敵対と戦争挑発でもある。

 自民党の選挙公約はこの安倍の路線を体現し、戦争と改憲に突撃するものとなっている。「集団的自衛権」行使を可能とし、「安全保障基本法」の制定、憲法九条を廃棄し「国防軍」保持を明記するとしている。”自衛隊を国防軍と改称して反革命戦争に突撃する体制を構築する”−これが自民党の選挙公約の核心である。

 このような安倍・自民党による「有事」・改憲攻撃への突撃を断固として粉砕し、安倍自公連合政府打倒にたちあがろう。

 石原・橋下−維新はファシズム的改編攻撃に突撃している。

 石原は外国人記者クラブで「核武装をしていないから(中国などに)なめられる」と核武装に言及し、「シミュレーションはすぐにやるべき」と言い放った。石原の九条改憲は核武装と直結しているのだ。それは徴兵制への布石でもある。そして「釣魚台への公務員の常駐」を主張し、中国への戦争挑発をおこなっている。

 安倍・石原・橋下は原発を推進し、そして労働運動の破壊者、被差別大衆の闘いに対する敵対者である。安倍はふたたび教育改悪に触れ、橋下は最低賃金制度の廃止を公約とする発言をおこなった。労働者を奴隷のように酷使し、消耗させて殺してしまおうという虐殺攻撃だ。

 阿倍・石原・橋下−維新の会によるファシズム的改編攻撃労働運動破壊と戦争挑発・突撃を断固として粉砕しなければならない。

 安倍・石原・橋下と呼応しながら「在特会」ら右翼・ファシストどもの排外主義扇動と階級闘争への敵対が撒化している。

 全国反戦・全学連がよびかけた三・一一反原発闘争−デモに右翼・ファシストの街宣車が襲いかかってきた。これを断固粉砕して闘いぬいた。八・六広島反戦・反核闘争にファシスト「在特会」が敵対してきた。「在特会」は「核武装推進、原爆ドーム解体、被爆者利権許さん」などと主張し、労働者人民・被差別大衆の闘いを憎悪し虐殺扇動する極悪のファシストだ。権力・「在特会」一体となった敵対を粉砕して八・六闘争を貫徹した。闘う沖縄労働者人民がよびかける十一・一七「海づくり大会への天皇出席反対デモは「在特会」の敵対を粉砕して闘われた。恐慌−戦争とファシズムの危機の時代はファシストとの激突を不可避とする。職場・学園・街頭つらぬいてファシストの制圧と白色テロとの攻防が激烈化する。新旧左翼がこの闘いから逃亡するなかで、われわれはファシスト撃滅の闘いを最先頭で闘いぬく。

 天皇アキヒトはくり返し福島−被災地を蹂躙し、被災地の労働者人民の闘いを鎮圧しようとしてきた。十月十三日、アキヒト・ミチコは原発爆発で全村避難を強いられ、いまも放射能汚染がつづく福島県川内村を訪問した。これは住民に被ばくのもとで死んでゆけという攻撃だ。十一月十七日アキヒトは沖縄訪問を強行し、「豊かな海づくり大会」に出席した。沖縄労働者・人民の闘いを鎮圧し蹂躙するための訪沖に対して、沖縄労働者・人民はアキヒト訪沖阻止闘争を断固として貫徹した。

 「有事」・改憲攻撃は天皇元首化攻撃や国軍−天皇の軍隊化攻撃と一体である。天皇(制)は日帝国家機構の頂点であると同時に、つねにテロルの司令塔であった。天皇(制)を頂点とする反革命国民統合攻撃と対決し、日帝国家機構解体・天皇(制)廃絶にむけて闘おう。



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