 万国の労働者団結せよ！ |
発行者 現代社 東京都杉並区下高井戸1-34-9 |
革命的労働者協会 (社会党・社青同 解放派) |
【解放 1020号 (2013/1/1) 《年頭論文》 】【 以下、無断転載・無断作成 】
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第六章 恐慌−戦争・ファシズムと対決し、総「非正規」化・賃下げ攻撃を粉砕しよう 総翼賛化攻撃を粉砕しよう 総選挙は民主党の惨敗と自民党の大量議席獲得、維新の台頭そして社共の敗退として結果した。民主党は消費税増税、原発再稼動、オスプレイ沖縄配備などの強行によって労働者人民の怒りをかって惨敗した。民主党は「政労資合意」による連合＝帝国主義労働運動のさらなる体制内化、反原発闘争への敵対・破壊攻撃など階級闘争の破壊をおし進め、労働者人民の怒りのなかで自民党の復活と同時にファシズム勢力の台頭を招いた。総選挙にいたる過程で進行したのは総翼賛化攻撃である。石原・橋下−維新が反革命的に突出しながら安倍自民党、公明党、民主党、みんなの党、そして小沢派が多数の未来の党などすべてが改憲勢力である。また共産・社民も護憲を主張してはいるが釣魚台、独島の「領有」と防衛を主張することでは同じである。 このなかで連合は消費税増税に賛成し、電力総連や電機連合を先頭にして反原発闘争に敵対してきた。そし東京都知事選においてはファシスト石原の後継者たる猪瀬支持にまわった。石原・猪瀬がおし進めた「尖閣の買収」−対中国排外主義扇動と戦争挑発や十・二三通達−教育労働者へのレッドパージ攻撃を容認し、加担しようというのである。この連合の猪瀬支持を断じて許すことができない。連合は橋下の「大阪市職員基本条例」−労組敵視と労働運動破壊攻撃に対決せず屈服している。連合が石原・橋下のパートナーとして労働者に敵対することを粉砕しなければならない。 四〇％を超える棄権者、史上最大の二百万票を越える白票など労働者人民は議会内政党に対する批判と不信、怒りをもっている。交代勤務やダブルワーク、トリプルワークで精神的・肉体的限界まで酷使されている労働者、アパートも借りられずに日々ネット喫茶などを転々としている労働者、たたき出し攻撃のなかで闘いぬいている野宿労働者などは投票行動も実質保障されていない。合理化攻撃に直面している労働者も「自分たちの利害を体現する（議会内）政党はどこもない」と怒りを露わにしている。これら労働者の怒りを組織し、階級的な団結へと形成していくことが排外主義をうち砕く闘いの核心でもある。その力の形成がわれわれに求められている。われわれはこの労働者の怒りの組織化に全力で奮闘し、越冬闘争から一三春闘の爆発にむけて全力をつくす。 首切り合理化・総「非正規」化攻撃、賃下げ・「社会保障」切り捨て−労働者虐殺攻撃を粉砕しよう 恐慌の深まりのなかで日帝ブルジョアジーは一切の犠牲を労働者に強要して延命しようとしている。それはIMFやドイツブルジョアジーが実質主導するギリシャの「財政再建策」と銘うったギリシャ労働者階級へのすさまじい犠牲の強要と同じような攻撃として出てきている。 二〇三一年経団連「経営労働政策委員会報告」（経労委報告）の最終案が明らかになった。 報告案によると、一三春闘は「企業の存続と従業員の雇用の維持・安定を最優先する議論が中心」とし、「定期昇給の実施の取り扱いが主要な論点」との見かたをしめした。一二年「経労委報告」の定昇の延期・凍結提案からさらに進んで定昇制度そのものの見直しを最大争点と位置づけている。経団連−資本は、定昇制度そのものを解体することを目ざし、過渡的に維持する場合でも仕事・役割・貢献度をより反映するとした。さらに、ベースアップ（賃上げ）は「議論する余地はない」と言い放ち、社会保険料など法定福利費の負担増は、「労使共通の課題と認識すべき」だと展開している。連合の賃金カーブ維持−一％の給与総額の引き上げ要求についても「経済や企業の実態を無視したもの」と断定し拒否している。 これは全面的な賃下げ攻撃である。さらにふみこんで競争原理のもと基本給そのものを解体し、賃金を「業績連動給」に転換しようとする攻撃である。これはすでに開始されている早期退職者制度（企業によっては四十歳退職をうたっている）の攻撃と連動して中高年労働者は一部のコア社員（「上級」職制や技術職など）以外はたたき出すという攻撃である。 「改正高年齢者雇用安定法」が一三年四月に施行される。これによって企業は@六十五歳までの定年延長A再雇用B定年制の廃止−の選択を迫られている。しかし、資本は総体の賃金の引き下げのために継続雇用者の賃金制度の抜本見直しと六十歳前の賃金制度の改悪−賃下げを提起してきている。六十歳以上についてはハーフタイムなどを導入しながら定年前の実質半分から三分の一にまで賃金を引き下げ、六十歳前については「業績給」などによって徹底した競争のもと大幅な賃下げを攻撃しているのだ。しかも六十歳以上については、そのまま雇用が継続されるわけではない。高年齢者にも過酷な夜勤勤務などを提案し、実質働けなくしている。労働者に「自主退職」という名の首切りを強制しているのだ。 いま首切り合理化と総「非正規」化の嵐が吹き荒れている。 〇八年末からはじまったリーマンショック（米大手金融資本の破綻）以来の首切り合理化が激化している。 〇八年〜〇九年にかけてトヨタや日産など大手自動車産業は派遣や期間工など「非正規」労働者を無一文で職場や寮からたたき出した。これにひきつづくように、昨年から電機産業を中心に首切り合理化が吹き荒れている。 電機業界は軒並み大幅な赤字に陥った。資本は家電市場での敗北、大震災による被災の影響、タイの水害や円高などをその要因としてあげている。資本はそのツケの一切を労働者におしっけて延命しようとしている。 昨年一月にNECが国内外一万人の人員削減合理化を発表したのを皮切りに、ソニー一万人、シャープ一万人、東芝三千人、そしてパナソニック七千人などの首切り合理化を強行し、電機産業全体では十三万人を超える大規模な人員削減合理化になっている。しかし、実態はこれを上まわっている。早期退職勧奨、出向・配転の強要とともに「成績不振」を理由とした日常的などう喝と罵倒、いじめによって退職に追いこまれることが多発している。これによって精神的・肉体的に打撃をうけた労働者の自殺者がつぎつぎと出ている。これは実質上の首切りであり、労働者虐殺である。 電機産業の首切り合理化攻撃は派遣・契約などの「非正規」労働者の首切りから「正規」労働者への首切りと国外工場の合理化を同時に強行している。たとえばNECは国内七千人、国外三千人の計一万人の合理化を強行しているが、その内訳は「非正規」・「正規」それぞれ五千人である。「正規・「非正規」とアジアを中心とする国外の労働者の首切りが同時的に攻撃されてきているのだ。この攻撃は解雇通告のその日に労働者のロッカーを閉鎖してたたき出すなど、トヨタなどの派遣労働者たたき出し攻撃と同じような攻撃が「正規」労働者にも襲いかかっている。この攻撃が全産業に拡大しようとしているのだ。 日帝ブルジョアジーは「社会保障」切り捨て攻撃を激化させている。 「生活保護」の「不正受給」キャンペーンのもとで「生活保護」解体攻撃が激化している。民自公三党は消費税増税と一体となって「社会保障」の見直しを進め、「生活保護」については「給付水準の適正化」や「不正受給対策などに取り組む」ことを決定した。さらに自民や維新は医療費の一部自己負担や現物支給−受給期間の有期制度などを検討している。さらに許すことができないのは、「生活保護」受給の条件として親族に扶養できない理由の説明を義務づけたり、受給者の保護費支出状況まで調査できるよう福祉事務所の権限を強めようとしていることだ。そして「暴力団対策」と称して全国九十四自治体の福祉事務所に警察官OBを配置した。福祉事務所を治安弾圧機関化させ、「生活保護」受給の受付を門前払いする、あるいは受給を受けられないようにしているのだ。維新などは「自立支援へむけた制度に改めるべきだ」として「生活保護」制度そのものの廃止を主張している。 さらに、最低賃金制度の廃止や年金支給開始年齢の引き上げなど労働者・人民の生活の根幹に関わる制度の改悪と廃止の動きが激化している。ブルジョアジーは労働者を「正規」・「非正規」、就労−失業に分断しながら首切り合理化を激化させ、何の保障もなく職場からあるいは住宅からもたたき出そうとしている。労働者階級は闘わなければ生きていくことができない、このようにつきつけられている。いまこそ渾身の力をこめて決起しよう。 闘う全世界労働者人民、３．１１被災労働者人民と連帯して首切り合理化・総「非正規」化攻撃を粉砕しよう 電機・自動車産業から全産業つらぬく首切り合理化攻撃は派遣・期間工・パートー「非正規」労働者から「正規」労働者へと拡大し、そしてアジア−外国進出企業のより過酷な首切り合理化として激化している。この国境を越えた分業と分断との闘いこそが合理化攻撃を粉砕する力になる。資本による合理化攻撃は労働者を分断し、労働力商品として酷使し肉体的・精神的に摩滅させ、資本の奴隷として殺していく労働者虐殺攻撃である。これに対する闘い−反合理化闘争・実力争議は、条件闘争や金銭解決などとは対極の労働者の生存をかけた闘いである。いっさいの分断を粉砕する闘い、自らの職場を労働者自身が支配・管理する闘い−工場・職場を制圧・占拠し、それを拠点として支配階級＝帝国主義ブルジョアジー打倒へと進撃する闘いを目ざしたものである。これは一見現状とかけ離れたように見えたとしても「一人の首切りも許さない」闘いの核心となるものだ。・恐慌の深まりのなかで資本は暴力的本質を赤裸々にして労働者に襲いかかってくる。警察権力やガードマン、右翼・ファシストなどを動員して争議破壊に突撃してくる。あるいは「間接強制」などをもった刑事弾圧と損害賠償請求−財政・生活破壊を司法権力と一体となってしかけてくる。反合理化闘争や争議はこれら密集した反革命との闘いである。資本はこの攻撃によって何を守ろうとしているのか。それは職場の専制的な支配である。この専制的な職場支配−労働者への奴隷的な支配をうち破っていく闘いこそが恐慌下において必要であり、敵に打撃をあたえ、味方を鼓舞し勝利の展望をかちとっていくことができるのだ。 全世界で帝国主義ブルジョアジーの戦争と合理化攻撃、搾取・収奪に対する闘いが頑強に闘われている。 ギリシャでは、ＩMFや帝国主義ブルジョアジーの「緊縮財政」おしつけによる労働者階級への過酷な首切り・賃下げ攻撃そして「国家破綻」のどう喝に対して、「国家破綻」などは労働者には関係がない」として全ヨーロッパの労働者に「共通の敵＝ブルジョアジーの打倒」をよびかけゼネスト・街頭実力行動を頑強に闘いぬいてきた。この闘いにスペインやポルトガル・イタリアからイギリス・フランスなど全ヨーロッパの労働者が呼応してストライキと街頭行動が爆発している。 韓国では大統領選のさなか、現代自動車の「非正規職」労組のストライキと生産ラインの占拠闘争が職制の暴力排除攻撃と対決して闘われた。〇九年、二千六百人の解雇攻撃に対して七十七日間の工場制圧ストライキを闘いぬいた双龍自動車の労働者たちは現在も門前座り込み闘争を継続し、そして新たに「不法派遣」を弾劾し、「非正規職」の「正規職」化を要求して送電線籠城闘争を闘いぬいている。 日帝のアジア進出企業における現地労働者の実力争議が爆発している。インド、インドネシア、フィリピン、中国などで低賃金と労働強化や「非正規職」の撤廃、解雇攻撃粉砕などをかかげたストライキが闘われている。これらは官憲の弾圧との闘いになっている。昨年七月、スズキのインド子会社「マルチ・スズキ」の工場で低賃金と差別に対する労働者の工場占拠と職制打倒闘争が闘われた。州警察は百五十名を逮捕し、そしてスズキ資本は「正規職」五百名と契約工二千名を工場からたたき出した。この大弾圧に対してマルチ・スズキの労働者は頑強な抗議行動を展開している。 これら全世界の労働者の闘いに、日帝足下において反撃することをもって連帯していかなければならない。日帝企業の現地労働者への搾取・収奪と弾圧は日帝足下労働者へかけられた攻撃でもある。日帝進出企業−資本に対する徹底弾劾の実力決起をもって連帯しよう。このような展望を明確にして反合実力闘争・実力争議の復権と新たな組織化を実現しよう。 未曾有の被災をもたらした三・一一大震災は間もなく二年をむかえる。いまなお十八万人を越える避難生活者がおり、福島県では原発爆発で県外に避難した六万人もの人々が帰ることができずにいる。一部の企業優先の「復旧」以外は遅々として進んでいない。そのなかで失業・家族離散が進み、そして過労死・孤独死などが多発している。これは政府・資本による虐殺である。さらに福島第一原発は日々放射能を拡散し、「収束」の展望はまったく見いだせない。このなかで被ばくを強制されながら原発労働者が「事故」処理にあたっている。資本はこの労働者に対して二重・三重のピンはね・搾取をやっている。断じて許すことができない。自民党安倍の再稼動と新設許可の動きを粉砕しよう。労働運動の最重要な課題として三・一一被災労働者人民連帯、原発再稼働阻止−廃炉への闘いを強化していこう。 これらの闘いを進め、そして青年労働者から中高年労働者の矛盾と怒りを共有し、組織していかねばならない。そのためには、資本の歴史的にも形成されてきた労働者支配の仕かたについてしっかりと把握していくこと、そしてわれわれ自身が団結の有りよう、労働の有りようについて考え転換していくことが必要だ。特殊的利害−職能的・本工的な利害とそれを進めてきた月常的な労働形態について検証し、その粉砕にむけて分断を突破する階級的・普遍的な要求をつき出して闘おう。被差別大衆の闘いと連帯し、差別を許さない闘いを職場からつくりあげよう。これらの闘い、団結の内容を深めていく闘いこそが差別・排外主義を粉砕する力となるのだ。 越冬闘争の勝利から１３反戦・反合・政府打倒春闘の爆発へ 福岡・築港日雇労働組合（福日労）は、十二月三十一日から一月二日までの三日間福岡日雇い越年越冬団結まつりに闘う労働者・人民が総娃集することをよびかけた。このよびかけにこたえ全国から総結集しよう。 福日労は今越冬闘争の位置について鮮明に提起している。「出来町公園の闘う仲間を守り抜こう！三里塚決戦と結びつき、《出来町公園決戦》に勝利しよう」のメインスローガンに今団結まつりの位置と熱意が凝縮されている。 福日労は出来町公園の闘いを決戦として闘いぬくことを決意している。権力・行政・資本は、暴力的どう喝、「生活保護」受給を”アメ”とした切り崩しなどあらゆる手段をもって野宿労働者を公園からたたき出そうと攻撃してきた。これに対して闘う仲間は断固拒否して闘いぬいている。権力・行政の束縛・管理と野宿労働者同士の分断を拒否し、団結のなかで生きぬいていくことを明らかにしているのだ。この攻撃に屈することは無数の労働者の死−虐殺であるからだ。権力・行政はたたき出し攻撃と同時に出来町公園での炊き出しもやらせないと言っている。炊き出しは野宿労働者が生きていくための闘いであると同時に団結していく場所であり、闘いである。権力はだからこそ「（福日労の炊き出し闘争は）戦士をつくる」と恐怖しているのだ。出来町決戦は野宿労働者全体の利害を背負った闘いである。 全国で野宿労働者が増えている。そして権力・行政・資本によるたたき出し攻撃が激化している。出来町公園での闘いはすべての労働者の利害を背負った闘いである。 全国の労働者は、ともに闘う被差別大衆、人民は出来町公園決戦に集中しよう。越年越冬闘争に総結集しよう。 一三反戦・反合・政府打倒春闘の組織化に全力でたちあがろう。 大合理化攻撃に職場から実力反撃しよう。首切り合理化そして労災事故の多発に対して労働者の命をかけて反撃しよう。中央高速道笹子トンネル事故は民営化攻撃のもとで安全点検を吹き飛ばしたことが原因である。これはコンビナート火災関越道の高速バス事故に通底するものだ。反合闘争は死活性をもった闘いだ。 阿倍、石原、橋下らファシストの労組敵視、労働運動破壊に反撃しよう。治安弾圧の激化争議破壊に対決し、国鉄−全争議に勝利しよう。再任用拒否−レッドパージ攻撃粉砕、．明大生協争議に勝利しよう。 天皇訪沖阻止闘争を目前にした十一月十五日、神奈川県警は「反社会的」勢力という「身分」を隠してアパート契約をしたとして「詐欺」容疑をでっちあげ、女性労働者を逮捕した。この弾圧を口実に職場・アパートからのたたき出しが工作された。「（この弾圧は）わたしだけの問題ではない。これがまかりとおれば、政府に異を唱え闘う者はアパートもかりられなくなる」「胸を張って闘う」と言い切る女性労働者を先頭にした仲間たちの闘いによってこの攻撃を粉砕した。 橋下などのファシストの攻撃を先端にして、国家権力と闘う労働者や運動を「反社会的勢力」として根絶やしにしようとする攻撃が激化している。これはファシズムへの攻撃だ。このファシズム的な攻撃と全力をつくし闘う勢力が先端を切りひらきながら広範な共同戦線を構築して粉砕しよう。その核心は権力・資本に対する徹底した実力闘争である。ともに闘おう。 「えん罪共闘」をでっちあげて階級闘争をかく乱・敵対しようとする反革命革マル・JR総連革マルを解体・絶滅しよう。首切り屋木元グループを解体・根絶しよう。 反安保労研を強化し、労働者のなかに大胆に分けいり、労働者を組織しよう。労働者の組織化に誰よりも執着し、ファシストを粉砕し、連合を打倒する衝動委員会を核心とした階級的労働運動をつくろう。大胆に大胆に労働者のなかへ。 (← 第5章 ２０１３年の闘いの方針 ) (→ 第7章 共産主義的労働者党建設、プロレタリア統一戦線−闘う共同戦線の建設、プロレタリア解放−全人民解放へ） |
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