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万国の労働者団結せよ!
発行者 現代社

東京都杉並区下高井戸1-34-9

革命的労働者協会
(社会党・社青同 解放派)

【解放 972号 (2011/1/1) 《年頭論文》 】【 以下、無断転載・無断作成 】



はじめに
第1章 世界恐慌の深化と反革命戦争突撃
第2章 深まる恐慌−戦争突撃、菅連合政府による首切り合理化・増税−「社会保障」切りすて攻撃
第3章 2010年の闘いの地平−恐慌下・朝鮮反革命戦争下の、問われている飛躍の課題
第4章 朝鮮反革命戦争と対決しファシズム粉砕−プロレタリア権力闘争の飛躍へ
第5章 2011年の闘いの方針
第6章 排外主義−戦争突撃と対決し、「正規」−「非正規」つらぬく階級的労働運動の建設を
第7章 組対法・破防法攻撃を粉砕し共産主義的労働者党−非合法革命党建設を
第8章 同志中原虐殺報復−反革命革マルを解体・絶滅せよ
第9章 五同志虐殺報復−木元グループを解体・根絶せよ


第2章 深まる恐慌−戦争突撃、菅連合政府による首切り合理化・増税・「社会保障」切り捨て攻撃

日帝の経済危機

 世界恐慌のもとで日帝の危機は深い。
 日帝資本の「増益」は、輸出部門に限られ、それもリストラと財政投入に大きく依存したものである。日帝経済が新たな拡大再生産の道にはいったのではなく、「リーマン・ショック」以前に比して生産規模が五〜一〇%も縮小しているのである。二〇〇五年を一〇〇とした鉱工業生産指数は、〇七年は一〇八だったが、〇八年が九四・四、〇九年が八六・〇と急落している。国際貿易も、〇九年度の輸出が対前年比で一八%減少、輸入が二七%減少となっている。
 一昨年七月に五・六%まで悪化した完全失業率は、昨年年七月も五・二%で高止まりしている。さらに労働者の賃金水準は二十四ヵ月連続で前年同月を下回っている。四〜六月期の平均雇用者報酬は前期比〇・一%減となっている。とりわけ失業率は若年層が高く、十五〜二十四歳の完全失業率はじつに一一・一%にのぼっている。正社員の有効求入倍率は〇・二八倍であり、若年層を中心に「正規」雇用の展望はほとんどない状態が強制されているのだ。
 実体経済の後退が必至と判断した日帝−日銀は、八月に「金融緩和」を発表した。米帝と軌を一にして、いまや「出口戦略」など夢のまた夢となり、財政破綻の崖っぷちであがいている。
 恐慌が勃発し破局的危機に陥った資本主義諸国に対し、中国経済のみが一〇%弱の経済成長を続け、資本主義諸国は対中国輸出で一息ついている。その中国スターリン主義は、帝国主義資本に安価な労働力を提供することで高成長を維持している。国内総生産(GDP)増大の半分以上が帝国主義資本の利潤である。そして〇九年度の都市部の不動産開発投資は前年比三五%増、主要七十都市の不動産価格は平均で一二%の上昇と「バブル」が進み、その崩壊の危機が深まっている。
 こうして世界恐慌は深く進行し、帝国主義ブルジョアジーは一切の矛盾を労働者・人民に集中して乗り切ろうと、解決不能なままにあがいているのだ。
 帝国主義諸国間の通貨切り下げ競争のなかで、急速な円高が進行している。〇八年秋の恐慌突入以前と比べて三割ほどの円高水準になっている。日帝はゼロ金利だけでは円高をおさえられないとみて、ドル買い為替介入で市場に投入した資金を回収しないでそのまま流通させる政策にふみ切り、大量の円発行で円安に誘導する通貨切り下げ競争に突入している。
 財政危機乗り切りのための国債大量発行の結果、国債に政府短期証券などを加えた「国の借金」は九百兆円を超え、二〇一〇年度末には一千兆円に迫る規模に膨れあがろうとしている。
 この間、恐慌がドル安、ユーロ安をもたらすなかで、為替差益を獲得できるというまったくの投機として円が買われてきたが、膨れあがる日帝財政赤字は一挙に円安と日本国債値崩れに逆回転する危機を目前にしている。
 G20−APECの結果は、日帝にとって唯一の延命策である「アジア円ブロック」の展望が喪失したことを意味する。このなかでの延命策はなにか。それは戦争突撃と労働者階級に対する首切り合理化−搾取・収奪の激化である。日帝ブルジョアジーの語る国際競争力とは労働者虐殺攻撃にほかならない。

朝鮮反革命戦争への突撃

 九月七日、日帝海上保安庁の巡視船が、釣魚台周辺海域で操業していた中国漁船を拿捕し、船長を逮捕した。
 以降日帝足下では、「中国漁船による衝突」だとするキャンペーンが吹き荒れ、さらに船長釈放に対しては菅連合政府に対する「弱腰」煽動がなされた。
 さらに十一月四日には、海上保安庁が編集した画像がネットにリークされ、さらにその「実行者」と名乗り出た海上保安官に対しては、東京地検が不起訴にして無罪放免した。
 第一に、事態の本質は、海上保安庁による中国漁船に対する軍事行動=「臨検」と拿捕である。
 海上保安庁はれっきとした軍隊であり、巡視艇は軍艦・戦闘艦である。二〇〇一年十二月、海上保安庁巡視艇は、北朝鮮船舶を一方的に「工作船」と断定し、20ミリバルカン砲(戦闘機に搭載すれば爆撃機でも容易に撃墜するだけの破壊力を有する機関砲)を撃ちこみ撃沈した。以降九年を経て、巡視艇の装備がさらに増強されていることは間違いない。そして事態のいちばんの中心は、巡視艇数隻で漁船を包囲し接舷し、二十二人の海上保安庁の武装部隊が突入し制圧したことである。
 リークされたビデオは、「中国漁船の意図的衝突」をキャンペーンするために、海保に都合良く「編集」=捏造したものである。突入部隊が構えている様子や突入の場面は隠ぺいされいてる。しかしその画像からも、巡視艇が漁船を退去させるのではなく包囲し罵倒しながら追跡し、先回りして航路を封じようとしたことは明らかである。これに対して漁船の接触は、(漁船船長の意図は不明だが)意図的な衝突」ではなく、巡視艇が航路を封じたうえで減速して接舷しようとすることに対して、接舷を回避する行動と見えるものである。
 第二に、この海上保安庁の行動は、日帝による釣魚台領有化攻撃であり、朝鮮反革命戦争突撃の一環としての新たな排外主義攻撃の展開である。「領土」主張と排外主義煽動による「国民的合意」のうち固めを軍事行動をもって貫徹するという、段階を画した攻撃である。
 第三に、歴史的な関係で言えば、(日帝による朝鮮植民地化の一過程でもある)日清戦争の戦勝過程で、日帝が講和交渉にも図らずに一方的にかつ隠然と釣魚台を領有化したことを開き直るものであり、これは同時に「明治維新」以降の北海道・琉球・台湾・朝鮮・中国−アジアに対する日帝の侵略の歴史をすべて開き直るものである。日帝は朝鮮反革命戦争にむけて、こうした排外主義攻撃を国家頂点−軍事機構から組織しているのである。
 第四に、日米安保を朝鮮反革命にむけて実戦化・強化するものである。米帝は、一九四五年の日帝敗戦時に釣魚台を占領し、この地域を朝鮮革命−中国革命に対抗するための反革命軍事展開地域とし、そのまま七二年沖縄「返還」まで演習場としてきた。そして沖縄「返還」時に、島の名前は記載せず、しかし「返還」する地域の範囲のみを記載した「返還協定」によって釣魚台を日帝にひき渡したのである。
 この歴史的な(朝鮮革命粉砕、中国革命粉砕のための)日米関係は、現在も継続している。九月二十三日に米帝国務長官クリントンが、釣魚台に「日米安保条約が適用される」と発言のは、このことを示している。
 第五に、日帝はどこまでも図々しく排外主義攻撃を拡大しようとしている。これに対する徹底した闘いがなければ、ますます増長することは明らかである。
 右翼売文業者から日共にいたるまでが「釣魚台は日本固有の傾上」キャンペーンを大合唱している。昨年三月二十六日の韓国軍哨戒艦[天安」の沈没以降、米軍・韓国軍・日帝軍が朝鮮半島周辺で、中国沿岸までせり出して軍事演習をくり返し実戦態勢をとりつづけてきた。これに対して中国軍も演習を対置し、釣魚台周辺は米国・韓国・日本軍艦・航空機の展開地城であると同時に、中国軍との緊張が強まってきていた。
 このなかで日帝外相(当時)岡田は、五月二十八日に「尖閣は領土問題ではない」 (すなわち、釣魚骨は日帝領土であり、中国・台鴻の領土主張に対しては軍事的にも対杭する、という主張)とあえて強調した。米軍将校は、釣魚台が中国の軍事演習との競合地域となっていることを強調し、だから「普天間に代わる新基地建般が不可欠」と、沖縄労働者・人民の反基地闘争の解体を図る主張をおこなっている。
 日帝は経済制裁でこれ以上ないほどに北朝鮮を締めあげ、また日米緯の共同軍事演習実施、共同作戦体制形成にむけて、情報・兵站の共有から共同作戦行動の円滑化のための諸方策を追究している。その一環として、日米共同統合実動演習は十二月三日より八日間の予定で、米韓合同軍事演習にひきつづきそれに一体化するかたちで実施された。これは自衛隊三万四千、米軍一万、韓国軍将校もオブザーバー参加する大がかりな軍事演習であり、空母「ジョージ・ワシントン」も参加し、弾道ミサイル防衛(BMD)や島しょ防衛訓練をふくむ朝鮮反革命戦争を想定した実戦形武でおこなわれた、また警察庁は砲撃事件をうけて「警備対策室」を設置し、韓国大使館、原子力発電所などの国内重要施設警備や朝鮮総連動向把握などの国内戦時治安体制の飛躍的強化にふみ切った。
 首相菅と官房長官仙石は、「『周辺事態』とは認定しません」とくり返し発言しているが、同時に閣僚全員に禁足令を発した。直前まで準備されていた朝鮮学校に対する補助が、一一・二三をもって突然停止された。
 これらのことが意味することは、ひとつに、自衛隊が米軍・韓国軍と一体となって実戦態勢をさらにいちだんとレベルアップし、米韓日の軍事演習=挑発に対して北朝鮮が反撃すれば一気に戦火を拡大する態勢にはいったこと。ふたつに、「周辺事態」認定をするかどうかの検討が政府・自衛隊・治安機構でなされていること。そしてみっつに、ただちに「認定」はしないが、実質的に「有事」政策が進められていることである。日米軍の一体化が一気に巡み、JR−鉄道会社、成田空港をはじめとした空港・航空会社、報道機閥をはじめとした「有事」に「協力」を義務付けられている企業・事業体に対ずる統制が開始され、各行政に自衛隊が広範に侵入しており、そして在日朝鮮人民に対する監視とテロル、朝鮮総連に対する破防法攻撃が動き出している。
 こうした情勢下で、米軍・自衛隊の再配置が進んでいる。
 八月に陸上自衛隊は、新たに強襲揚陸部隊(旧日帝軍でいえば「海軍陸戦隊」、米軍でいえぱ「海兵隊」に相当する)を編成して、これを琉球弧に配置する計画を進めていることを明らかにした。
 五月から六月にかけて、日帝・防衛省は防空識別圏の境界線が与那国島の上空にかかっているため、与那国島の西側まで広げる方針を決定した。
 日帝は、二〇〇九年鳩山連合政府以降、鳩山−菅連合政府は、それまでの自民党基軸の連合政府以上に領土をめぐる排外主義の煽動を積み重ねてきた。どりわけ現外相前原は、沖縄・北方担当相であった一昨年十月、ロシアの「北方四島」制圧を「不法占拠」と言ってのけ、以降も挑発をくり返してきた。これに対してロシアは昨年十一月一日に大統領メドベージェフが国後島を訪問し、日帝はこれに対して五日間の「大使召還」をもって対抗している。
 これらは、朝鮮反革命戦争突撃下の、日帝による意図的な領土をめぐる排外主義扇動であり、これを導因とする国際的「緊張」の強まりである。
 そしてこれらの背景に、釣魚台周辺の大陸棚の石油資源を日帝が狙っていることがある。中東−アラビア湾−インド洋−マラッカ海峡を経由する日帝の原油輸送タンカー航路である「シーレーン」の防衛について、日帝はアフガン出兵−インド洋への輸送艦部隊派遣や,ソマリア沖「海賊対策」出兵をとおして、常時会場自衛隊部隊を徘徊させ寄港地を確保しつつある。そしていま、釣魚台周辺を自衛隊による完全制圧下に置こうと画策している。そしてこれを日帝ブルジョアジーが石油利権をねらって支えているのである。
 そしてこの過程で、さまざまな反革命勢力が排外主義煽動を強めている。
 自衛隊が強化され、十二月十七日に菅連合政府が閣議決定した「防衛計画の大綱」の改定では、対中国・対北朝鮮の戦争を見すえた実戦的内容に改編されている。菅政府は、この大綱で「動的防衛力」という防衛力整備の「基本的考え方」をうち出し、これまで「基盤的防衛力」と称して名目的ではあれかかげていた「専守防衛」をかなぐり捨てた。すでに自公政府のもとで前大綱において「多機能で弾力的な実効性を有する防衛力」の整備という概念がうちだされていたが、菅政府はこれをひきつづき推進し、「防衛力の存在自体による抑止効果を重視し…即応性、機動性、柔軟性、持続性及び多目的性を備え、軍事技術水準の動向を踏まえた高度な技術力と情報能力に支えられた動的防衛力を構築する」というのだ。これは、自公から民主主軸に政府が交替しようと、日米安保を機軸とした日米共同の反革命戦争遂行態勢の構築にむけて、自衛隊を実際に戦争に出撃し人民を虐殺できる軍隊へと本格的再編・飛躍させるという基調にまったくの変わりはないことを示すものである。
 そして「基盤的防衛力構想の名の下、これからの安全保障環境の変化の趨勢からみて重要度・緊要性の低い部隊、装備が温存されることがあってはならない」として、「冷戦」時代に策定され「冷戦終結」以降も継続してきた対ソ−対ロを主任務とした戦略から対北朝鮮・対中国主戦略へと、北方重視から南西重視へと抜本的に再編することを示した。これは、自公政府時代には方向性は示されつつ、地元自治体の反対などへの「配慮」から実行に踏みこめなかったものを、民主主軸の政府において断行するというものである。自衛隊の配置・装備の全体像を示す「別表」において、陸自で北海道に重点配備されている戦車部隊、火砲部隊を大幅削減(ともに六百から四百へ)する一方で、海自の弾道ミサイル防衛(BMD)のためのイージス艦を増強(四隻から六隻へ)、また潜水艦部隊を増強(十六隻から二十二隻へ)、空自のBMDのためのパトリオット(PAC3)部隊の増強(三個隊から六個隊へ)などが具体的に示された。北朝鮮のミサイル配備や中国の海軍艦船の周辺海域での通過や徘徊などを「脅威」としてキャンペーンしつつ、一気に朝鮮反革命戦争遂行態勢の構築へとむかおうとするものにほかならない。
 米軍との一体化を基本に、ミサイル防衛、武器開発、潜水戦能力、輸送力強化−情報・諜報能力向上などがはかられ、防衛省・海上保安庁の予算は緊縮財政予算の例外扱いとされる。

菅連合政府による労働者階級への搾取・収奪攻撃の激化

 菅連合政府は、米帝オバマに「緊密な日米関係」を誓いながら安保・米軍(自衛隊)再編−名護新基地建設強行につき進んでいる。対中国・対北朝鮮排外主義扇動を激化させながら、米帝オバマ、韓国李明博と一体となって朝鮮反革命戦争に突撃しているのだ。
 十二月十七日、菅の訪沖は沖縄労働者人民の弾劾の声に包まれた。菅は知事仲井真との会談で「辺野古移設がベターだ」と強調し、それをうけて外相前原は「日米合意に基づき辺野古移設を進める」と言い放っている。沖縄労働者人民の闘いを圧殺し、沖縄の米軍基地(・自衛隊基地)を朝鮮反革命戦争出撃基地として再編・強化する攻撃を断じて許してはならない。
 菅連合政府はアフガニスタンへの出兵、「武器輸出三原則」の緩和、日米韓(豪州)合同演習=戦争訓練などを激化させながら「有事」・改憲攻撃につき進んでいる。
 この攻撃と一体となって菅連合政府は消費税増税、法入税減税や貿易自由化−農業破壊を激化させようとしている。
 菅連合政府と経団運−資本は、FTAの推進と関税障壁をゼロにするというもっともハードルの高いTPPへの参加をうちだしてきた。TPPはコメや畜産など農業を壊滅的に追いこむものとして農民や労働者が強く反対しているものである。しかし、菅はAPEC後もオーストラリアとのFTAの推進、TPPへの参加の策動をおこなっている。さらに外相前原は「(農業は)GDPの一・五%をしめるにすぎない。このために他の多数を犠牲にして良いのか」と言い放った。
 FTAは「途上国」の労働者を酷使し、帝国主義国内部の労働者に極限的な競争と合理化を強制し、農業を破壊する。農業も投機の対象とされ、急速に工場化されている。大資本−帝国主義ブルジョアジーのみが肥え太り、首切り合理化と農業破壊を激化させるの だ。
 菅連合政府は−国際競争に勝つ」と称して法入税の切り下げをはかる一方で消費税アップなどの増税を策動するなど、労働者入民に犠牲を強要している。
 十二月十六日、菅連合政府は二〇一一年度予算編成の基本万針と一一年度税制「改正」大綱を発表した。この予算(税制)案は経団連=大資本の要請をそのまま入れた極反動的なものである。
 国際競争力をつけるためにと称して最高法人税率の五%引き下げを前面にだした。財務省は、これによる税収の減少効果は一兆五千億円から二兆円と試算している。さらに証券優遇税の二年間延長をきめた。菅は「これによって企業の投資効果と雇用拡大に良い影響が出る」と語った。しかし、「お約束するわけにはいかない」 (経団連会長米倉)、「法人税率だけで(投資の)意思決定するわけではない」(経済同友会代表幹事桜井)などブルジョアジーはさらなる法人税率の引き下げを要求している。資本は国内外の労働者に対する強搾取でためこんだ二百兆円強とも言われる内部留保金の上積みや借金返済に当てようとしている。資本は労働者の雇用確保どころか労働者」にさらなる合理化−競争を強いているのだ。
 サププライムローン破綻を発端とした米帝の世界恐慌は日帝を直撃し、トヨタをはじめとした大企業の軒並みの減収として表れた。このなかで資本はむき出しの凶暴な本質を表しながら労働者の首切り舎理化と賃下げを激化させてきた。自動車・鉄鋼・電機・化学などすべての産業にわたって派遣・期間工・バートなどの「非正規」労働者のたたき出し攻撃を激化させた。無一文で工場からそして寮・アパートから寒空にたたき出した。野宿労働者に対しては駅・公園からのたたき出し攻撃を激化させた。残った労働者には「効率第一」のもと激烈な競争を強い「過労死」「過労自殺」を激化させた。「安全な労働」などは吹っ飛び、事故−ケガをしても報告すれば「自己責任」のもと放置されるか、あるいは「迷惑をかけた」として解雇されるという状態が続出している。まさに労働者虐殺攻撃が続いているのだ。賃金は連合・全労連の労資協調のもとで十年以上の賃下げが続き、年収二百万円以下の「ワーキングプア」と言われる層が一千万入をはるかに超えた。そればかりか百万円以下の絶対的な貧困層が統計でも二百万人を超えた。年金受給者層の拡大、無年金者層の増大、そして大卒・高卒者の就職難=若年失業者の増大が深刻化している。
 このような労働者階級の総貧困化ともいうべき状態のなかでトヨタ・ホンダやキャノン・パナソニック・DIC」など大企業の収益改善=増収が発表されている。これは中小企業・地場産業の解体、首切り合理化アジア・中南米などの外国現地工場での低賃金労働など強搾取の結果である。
 菅連合政府はこのような資本の攻撃と一体となって搾取・収奪を激化させようとしている。
 一千兆円にせまる財政赤字、法入税減税による税収減、企業の海外移転による減収(産業の空洞化)などの対策を増税と「社会保障」の切り捨てという労働者人民への犠牲の強要によってなそうとしている。
 菅と蔵相野田は「税制改革を一二年度改正のときは絶対にやる」と公言し、消費税の大幅増につき進もうとしている。さらに所得控除の見直しや子供手当の減額から見直しなどの検討にはいった。
 厚生労働省は、七十五歳以上の高齢者の保険料上昇を抑制することを言い草にして現役世代の保険料の大幅アップの検討にはいった。その額は民間企業の労働者が加入する健康保険で平均九万四千円にもなる大幅なものである。さらに国民年金や厚生年金受給額の引き下げにはいった。当面〇・三%としているが順次拡大していくことを策動している。
 菅連合政府は「社会保障」番号・税番号−国民総背番号制導入を強行しようとしている。これは労働者人民の一円までの収入・支出を管理し、むしりとろうとするものだ。この番号がなければ買い物も温泉(宿泊)にもいけないという究極の管理と治安弾圧であり、徴兵制の基盤にもなるものだ。
 菅連合政府は、TPP加盟によって農業の実質解体に追いこもうとしている。小沢が主導した個別農家補償方式は米価の低落と離農の増大を招いた。小沢もFTAを前提としたもので菅と何も変わらない。菅は日帝ブルジョアジーの農業を解体してもFTAに突撃することに完全に同調したが、資本は単純に農業を解体しようとしているのではない。ひとつは、国内の農業の大規模化と資本参入による「工場農業化」であり、ふたつは、タイやフィリピンなどとFTAを締結しながら現地農園の企業化−支配を狙っているのだ。農業の解体攻撃は農民をたたき出し、農業をも資本の搾取対象にする攻撃である。
 戦争・首切り合理化・農業解体−労働者・被差別大衆・人民に対する虐殺攻撃の菅連合政府を打倒しよう。

戦前治安弾圧の強化

 〇八年五月十三日に、わが革労協福岡県委員会を名指しして左翼にはじめて適用された「組対法」弾圧に対して、戦時司法への転換との闘い、そして国家機構−弾圧機構のファシズム的改編に真っ向から対決する闘いを闘いぬいてきた。獄中同志の不屈の闘いとこれと連帯した獄外の同志の闘い、労農水「障」学−全人民の闘いが日本階級闘争の最前線の闘いとして切りひらいてきたのである。
 戦時司法改悪の核心でもある「公判前整理手続」の本格的な初適用の攻撃、「強制給食」を頂点とした拷問、性的いやがらせ、警察留置場・拘置所・裁判所法廷を貫いた警祭官・刑務官・裁判所職員どもの日常的な暴力、「保護房」や自殺房への収容、長期間の懲罰むき出しの暴力を駆使した転向攻撃、精神的・肉体的破壊攻撃、墨塗りによる実質的機関紙閲読禁止攻撃、証拠調べ終了後も「被告人質問が再開されるかもしれない」と称して続く長期の接見禁止攻撃などなどに対して、ことごとく監獄解体、暴力下手人報復を鮮明にして闘いぬいてきた地平は、決して大げさではなく、日本階級闘争の負の歴史を確実に塗りかえつつある。
 この闘いを獄中同志と連帯し、共同戦線を強化し、大衆的実力闘争をもって「有罪」−実刑攻撃を粉砕し、同志を奪還し組対法そのものを粉砕する。
 昨年」APEC戒厳令のもとで九・一三、九・一五、十・二七と連続して闘う労働者に対して「免状」弾圧が強行された。朝鮮反革命戦争突撃情勢下で予防拘禁とレッドパージ攻撃が激化する。昨秋の弾圧を完全に粉砕した闘いを前進させて闘おう。
 警視庁資料のネットへの流出、検察庁の証拠改ざんをふくめて、警察・検察の「不祥事」が露見しているが、大阪地検の証拠改ざんに対しては法務省の「在り方検討会」なるものが、元日共の江川紹子をふくめて「検察が弱体化すればいいとは思っていない」「特捜部は廃止すべきではない」と最初から検察強化を図っている。こうした「不祥事」のまっ最中にでっちあげが破綻した布川事件の再審において、平然と「無期」求刑をおこなう(十一月十二日、水戸地裁)というのが、日帝検察の本性である。
 検察内諸勢力の対立が昂進するとしても、その結果一方が制圧しても手打ちが成立しても「共倒れ」になったとしても、いずれにしても検察の段階を画した強化・「聖化」が進められようとしている。
 裁判員制度、「公判前整理手続」などの戦時司法・ファシズム司法の突撃と、時効撤廃をはじめとした治安強化と重刑化がはかられている。死刑執行が維持・強化され、裁判員制度下での死刑判決が相次いでいる。
 「納税者番号制」「国民ID制」や、監視カメラを張りめぐらせる「カメラ社会」化などの戦時下の治安弾圧攻撃が強まっている。
 十一・二三交戦後、日帝国家権力はただちに朝鮮総連への公然たる監視にはいった。破防法適用をも見すえた弾圧策動と在日朝鮮人民に対する弾圧を断固として粉砕しなければならない。

戦時の排外主義・差別主義攻撃の本格化とファシストの台頭、天皇(制)攻撃の激化

 菅連合政府は、日帝ブルジョアジーの「戦争ができる国づくりをおこなえ」というどう喝に呼応して「有事」・改憲攻撃に突撃している。このなかで戦争前夜情勢に危機感をもった官僚機構、とくに自衛隊・海上保安庁・警察・検察−軍と治安機構のファシズム的改編の動きが強まり、また元航空幕僚長田母神を先頭としたファシストの街頭行動が激化している。田母神は空自のトップであったことを力にして大衆行動を組織しようとしている。ここに石原や平沼らファシストどもが賛同しながら「改憲」−天皇元首化・国軍化と核武装を主張しているのだ。また「在特会」は反共・排外主義の先兵として朝鮮学校や在日アジア人民襲撃と徳島県教組襲撃を凶行した。戦時下で排外主義・差別主義が激化する。この先兵として、在日朝鮮人民・アジア人民や闘う労組・労働者への襲撃を凶行するファシストをせん滅する闘いは階級闘争にとって最前線の闘いである。


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 (→ 第3章 2010年の闘いの地平−恐慌下・朝鮮反革命戦争下の、間われている飛躍の課題 )


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